【猫の引っ越し完全ガイド】ストレスを最小限にする準備・移動・新居での対策をキャットケアスペシャリストが解説！

猫は環境が変わることにとても弱い生き物だと言われています。
今まで問題なかったのに、引っ越しをして「引きこもって出てこない」「夜泣きが増えた」「トイレを失敗する」といった変化が起こることもあります。
ここでは、実際の猫の引っ越し現場での困りごとをもとに、猫と引っ越しする際の注意点・隠れて出てこない時の対処法・新居でのストレス解消法をプロの視点で解説します。

猫にとって引っ越しは大きなストレス？

猫は環境の変化に非常に敏感な動物です。
住んでいる部屋に家具が増えただけでも警戒することがあり、「なわばりに異変が起きた」と感じることでストレスを抱えます。
特に引っ越しは劇的な環境変化のため、猫にとって大きなストレスになります。

引っ越し前の準備と当日の対応ポイント

なるべく環境変化を与えない

荷造りすることで普段と違う雰囲気になるため、猫が過ごす部屋と荷造り部屋を分けるなど工夫しましょう。荷物が見える場合は布をかけるのも効果的です。

猫の居場所を事前に決めておく

フード・水・トイレの場所を決め、猫が安心できるスペースを確保しておきます。
臆病な猫ほど、引っ越し時の行動をシミュレーションしておくと安心です。

引っ越し当日は脱走に注意！

引っ越し業者の出入りや大きな音に驚いて逃げる可能性があります。
静かな部屋に隔離するか、ペットタクシーやホテルで避難させましょう。
業者には「猫がいる部屋は開けない」と伝えることも大切です。

引っ越し先の動物病院を調べておく

猫がストレスで体調を崩すこともあるため、新居近くの動物病院は事前にチェックしておきましょう。

ケージやバッグに慣れさせておく

引っ越しの1か月前から使用予定のケージを部屋に置き、自分から入る習慣をつけましょう。
引っ越し先でも「安全な隠れ場所」として利用できます。

猫の引っ越しにおすすめの移動手段は？

ストレスの少ない順：車（ペットタクシー） → フェリー → 新幹線 → 飛行機
飛行機や新幹線・引っ越し業者や貨物業者では適切な休憩を取らないまま運行し、騒音で猫がぐったりする・過呼吸になるなどの事例があり、到着後に当店に連絡がきて、動物病院に連れて行った事もあります。
ペットタクシーなど車での移動が最も安全で負担が少ない方法で、適切な運行スケジュールを組めるペットの資格保有している業者を探すのもポイントです。

ペットタクシーを利用する場合は、毛布やおもちゃ・トイレなど慣れた匂いのあるものを一緒に。
声をかけたり撫でたりしてあげると、猫も安心して移動できます。

新幹線や車を使う場合のポイント

新幹線では最前列・最後列を選び、乗車時間2時間以内を目安に。
車の場合も1時間半ごとに休憩を取り、呼吸・体温・鳴き声の変化を確認しましょう。

引っ越し後に猫が出てこない・トイレをしない時の対応

猫が隠れるのは自然な行動

知らない場所に警戒している証拠です。
無理に出さず、猫のペースで探索させましょう。

安心できる環境を整える

フードや水・トイレを近くに置き、使い慣れたおもちゃやベッドも配置。
翌日も水を飲まない・トイレをしない場合は動物病院へ。

いつも通り声をかける

飼い主の存在を感じることで猫は安心します。
普段通りのトーンで名前を呼び、スキンシップを取りましょう。

猫を新居に早く慣れさせるコツ

使用済みトイレ砂を持っていく

自分の匂いのする砂を混ぜると、新居でも安心してトイレができます。

慣れた家具やおもちゃを使う

できるだけ以前の家具やベッドを使いましょう。
匂いが猫の安心につながります。

家具を新調する時は少しずつ

新居に慣れてから徐々に変えていくのがおすすめです。

落ち着ける場所を作る

静かで暗めの場所に、猫ベッドや毛布を置いてあげましょう。
「ここは自分の安全な場所」と認識できるようになります。

猫のストレスをやわらげる方法

前の家と似た環境を再現

家具の配置や外の見え方などを似せると、猫の安心感が増します。

運動や遊びでリフレッシュ

キャットタワーやおもちゃで上下運動を促しましょう。
慣れたおもちゃのほうが警戒せずに遊べます。

おやつやごはんでリラックス

手からおやつを与える・優しく撫でることで信頼感が深まります。

まとめ｜猫のペースに合わせて、安心できる引っ越しを

猫が隠れて出てこない時は焦らず、猫のペースを尊重しましょう。
移動手段や環境づくりを工夫して、飼い主さんもリラックスすることが大切です。
新しいお家でも、猫と一緒に穏やかで楽しい毎日を過ごしましょう。